塩へのこだわり
主役は能登半島「揚浜式塩田」の塩
県無形民族文化剤「老舗 角花(かくはな)家」
揚浜式塩田
塩田に海水を運び込んでからも、休む暇はありません。
太陽の強いうちに海水を撒いて午後3時~4時ごろ干上がるようにしなければならないのです。
海水を撒くのももちろん手作業。
風の向きや強さ、日差しの強弱なんかをその日その日で読んで微妙に撒き方を変えなければなりません。
家族総出の手作業
揚浜式塩田の歴史の始まりは1224年とも1596年とも言われていますが、長年培った職人の読みと技が必要な日本最古の 製塩方法なのです。海水が干上がっても終わりではありません。今度は家族総出で塩の付着した 砂をかき集め、もう一度 海水をかけて濾過します。
そうするとかけた海水が砂についた塩を溶かし、濃い塩水になります。
これを塩釜に入れて 煮詰めれば、塩が浮き出てくる仕組みです。でも、釜に入れて火をつけたからといって、後は放っておけば塩ができる、というわけではないのです。
強火で焚けば焦げてしまうし、弱火でずっと煮詰めると苦味が残ってしまいます。
1時間おきに火の加減を見て薪を足す。
塩ができるまで18時間ほどかかる徹夜作業なのです。